プレスリリース
平成11年5月11日
京都四条通を3次元仮想空間に再現
─次世代の社会情報基盤プロジェクトが始動─
NTTは、次世代の社会情報基盤として、都市のさまざまな情報をインターネット上で提供するディジタルシティの研究を進めています。
このたび京都の四条繁栄会商店街振興組合を始めとする方々の協力を得て、
ディジタルシティ京都の四条通の試作版を完成しました。
本試作版では、インターネットブラウザを用いて、 3次元仮想空間に再現された四条通を歩きながら、 建物のホームページにアクセスすることを可能としています。
サーバは、インターネット上で公開しています。 (http://www.digitalcity.gr.jp/kyoto/index-j.html)
さらに、NTTでは、海外のディジタルシティの研究者等を招き、
ディジタルシティの課題について議論する国際シンポジウムを、
京都において本年9月に、京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻と共同で開催する予定です。
<開発の背景>
都市のさまざまな情報をインターネットで提供するディジタルシティは、米国の多くの都市や、アムステルダム、ヘルシンキなど世界の各都市で構築が始まっています。しかし、ディジタルシティの目標やアプローチは、各地において異なっており、たとえば、米国では観光案内を中心に全米数十のディジタルシティが構築されています。一方、アムステルダムディジタルシティは、WWW情報の統合・発信機能の他に、人々が仮想的に居住することを可能にしています。また、ヘルシンキでは首都全体を3次元仮想空間に再現する構想が進んでいます。
<ディジタルシティ京都の特長>
NTTでは、昨年10月にコミュニケーション科学基礎研究所内にオープンラボを開設し、
京都大学大学院情報学研究科石田亨教授をリサーチプロフェッサに迎えてディジタルシティに関する研究を開始しました。
オープンラボでは、京都をターゲットに、ディジタルシティ京都という具体的なシステムの構築を行いながら、
次世代の社会情報基盤に関する新しいコンセプトの創出、
およびディジタルシティを実現する基盤技術の確立を目指して研究を進めています。
ディジタルシティ京都の目標は、次世代の社会情報基盤として、
現存する都市(フィジカルシティ)を補完し、
都市のディジタル情報をネットワーク内に集積し提供することにあります。
キーコンセプトは、フィジカルシティと共に現実の(REAL) 都市を構成する、
街の最新情報を常に反映した、生きた (LIVE) 都市としてのディジタルシティです。
ディジタルシティ京都では、
現実の生きた街をインターネット上に再現するためのヒューマンインタフェースとして3次元仮想空間を採用しました。
3次元記述言語としてはディジタルシティヘルシンキでも用いられているVRMLが普及していますが、
モデル構築に高度な知識を要するという問題がありました。
そこで‘どのような複雑な3次元モデルも写真の持つリアリティには及ばない’という考えのもと、
米国シリコンバレーのフラットランド社が開発した簡易な3次元記述言語 3DML を採用しました。
複雑な3次元モデルを構築せずに写真を張り付けるというアプローチによって、
専門家でなくてもリアルな街並みを容易に再現することが可能となり、
また、通常のパソコンでも十分な速度の動作が可能となりました。
<今後の展開>
NTTでは、ディジタルシティの現状の課題および今後の展開について議論する国際シンポジウムを、
京都において本年9月に、京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻と共同で開催する予定です。
シンポジウムでは、アムステルダム、ヘルシンキのディジタルシティ関係者や、
MIT(マサチューセッツ工科大学)など米国の研究者による招待講演、
パネルディスカッションを計画しており、ディジタルシティ構築に関する技術課題のみならず、
肖像権・著作権や情報発信の倫理など社会的な課題に関して議論する予定です。
NTTは今後も、世界各地のディジタルシティ研究と連動しながら、
次世代の社会情報基盤に関する新しいコンセプトの創出、
およびリアルタイム情報の統合や社会的インタラクションの支援などの基盤技術の確立を目指して研究を進めていく予定です。
<参考>
米国各都市: http://www.digitalcity.com/
アムステルダム: http://www.dds.nl/dds/info/english/
ヘルシンキ: http://www.arenanet.fi/helsinki/eng/index.htm
<問い合わせ先>
NTT先端技術総合研究所 真鍋義文
Phone: 0462-40-5152,Fax: 0462-70-2365
E-mail: manabe@tamail.rdc.ntt.co.jp
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